スプラトゥーン2.5
2/10追記:「サーモンラン NEXT WAVE」の発表
Nintendo Direct 2021.9.24にてスプラトゥーン3の映像第2弾、そしてNintendo Direct 2022.2.10に第3弾が放映された。初出映像でも感じたことだが、確信に近づきつつある。これは「スプラトゥーン3」ではない、スプラトゥーン2のアップデート版、つまり「スプラトゥーン2.5」である。
新要素が少ない
2021年9月27日現在、対戦モードにおいて判明している新要素があまりに少ない。
新ブキ,新ギア,新マップ追加+スペシャルウェポンの一新。これはスプラトゥーン→スプラトゥーン2のときと全く同じ。
新たなシステムはスポーン地点を任意に決定できる「イカスポーン」と、新しい戦闘システムである「イカロール」と「イカノボリ」のみ。大幅なシステム変更は今のところ見られない。
バンカラ地方のイカたちは、空中から勢いよくバトルをスタートさせる習性があるようだ。
携帯型のスタート地点からスッポーン!と飛び出すこの習性を「イカスポーン」と命名しよう。
イカスポーンを行う前は、地上を見下ろして、降下地点を選ぶことができるようだ。 pic.twitter.com/Ms0a7IZ24t— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) February 17, 2021
そのほかにもイカたちの新たな習性を確認した。
地面や壁から回転しながら飛び出す動きを「イカロール」、インクで塗られたカベを勢いよく登って飛び上がる動きを「イカノボリ」と命名する。
バンカラなイカたちは、これらの3つの習性を使いこなし、立体的な戦いを繰り広げているようだ。 pic.twitter.com/rMNBXVe8VA— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) February 17, 2021
メインウェポンに新要素なし
特に残念なのがメインウェポン。前作に登場したブキの”基本性能に変化はない”と明言されてしまった。
これまでにハイカラ地方で使われていたメインウェポンは、バンカラ地方でも使用されているらしい。
基本性能は変わりないが、一部のブキは外観がリニューアルされている。
撮影された.96ガロンやロングブラスターは個性がより際立つように、同系統のブキとも意匠が差別化されているようだ。 pic.twitter.com/muDKjeFfcz— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) February 17, 2021
ブキの総数を減らしてでも全メインウェポンの見直し,刷新は図るべきだ。特に、シューター枠のブキはたくさん種類があるにもかかわらず、弾速,インク消費量,塗り面積,威力,ブレ,飛距離,硬直,移動速度が異なるだけで、リールガンやボトルガイザーを除くシューターには尖った特徴が存在しない。そのほとんどがメインウェポンのわずかな性能の違いとサブ/スペシャルウェポンの組み合わせだけで変化を持たせている。
シリーズ未経験者がスプラトゥーン2とスプラトゥーン3の映像を見比べたとき、はたしてその違いがわかるのだろうか。それくらい決定的に新要素が欠けている。
8/26追記 メインウェポンとサブウェポンの組み合わせが既存のものばかり
続投ブキのメインウェポンとサブウェポンの組み合わせが前作スプラトゥーン2に登場した組み合わせとほとんど同じというのもスプラトゥーン2.5感がより強まる。
- 既存の組み合わせの既存ブキ:42種類
- まったく新しい組み合わせの既存ブキ:8種類
※新サブウェポンのラインマーカーを含む
参考:Splatoon 3 – Weapon and Gear Database
もちろん、サブウェポンやスペシャルウェポンの組み合わせは変わっていますので、新しい戦術を開拓する楽しみがありますよ。
任天堂 – スプラトゥーン3:イカ研究所極秘レポート
いやいや任天堂さん、メインウェポンとサブウェポンの組み合わせの8割以上が既存のものですよ・・・。
2/10追記 「サーモンラン NEXT WAVE」の発表
Nintendo Direct 2022.2.10にて、スプラトゥーン3の新映像が公開。
スプラトゥーン2にあったサーモンランが「サーモンラン NEXT WAVE」として続投。新システムとして「イクラ投げ」の追加、また、新ギア,新ステージ,新たなオオモノシャケの追加が発表された。
うーん・・・。映像を見る限り、これまた前作のものを少しアップデートしたようにしか見えない。やはり、スプラトゥーン2.5である。
大きな変化として期待できるのは超大型個体「オカシラシャケ」ぐらいだろうか。
そして……映像の最後に映った巨大なシャケ。
バンカラ地方では「オカシラシャケ」と呼ばれる超大型個体が目撃されている。
見るからにキケンそうだが、現時点ではこれ以上の情報は掴めていない。
さらなる調査が待たれるところだ。 pic.twitter.com/t9ICtZd4et— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) February 9, 2022
スプラトゥーン2=スプラトゥーン1.5は大成功
スプラトゥーン2は開発期間が短かったこと、Wii Uの販売台数が振るわなかったことから、”初代スプラトゥーンをやりたいがWii Uを持っていない層”が新しいハードであるスイッチとスプラトゥーン2の発売を機に新しく始められるという請求力があった。そのため、スプラトゥーン2はむしろ大きなシステム変更をしてはならない、スプラトゥーン2=スプラトゥーン1.5でなければならなかった。
しかし、今作は話が違う。同じハードでの発売であり、開発期間も十分。また、同ハード用に開発したスプラトゥーン2からのモデルやシステムの流用もしやすい。この状況で今のところ(2022年2月10日現在)、スプラトゥーン2からの大きな変化が見られないのは残念である。
新規/シリーズ復帰勢を取り込むには魅力的な新要素が必須
新規プレイヤーやスプラトゥーン2を遊びつくしたプレイヤー,初代スプラトゥーンは買ったがスプラトゥーン2は買わなかった層にスプラトゥーン3をアピールするには、インパクトのある新要素が必要不可欠。
個人的な好みかもしれないが、ボリュームを減らしてでも新しい取り組み、挑戦をしているシリーズ作品のほうが断然魅力的に映る。
例えば、「モンスターハンター3(トライ)」。「新たなモンスターハンターの原点」と銘打ち、シリーズものであるにも関わらず、新たにゼロから作り上げた作品。本作ではゲームのすべてを見直し、前作に採用されていた武器の一部を減らし、新たな武器「スラッシュアックス」を追加。また、水中での戦闘システムの導入、多数の新モンスター追加、既存のモンスターには新モーションを追加するなど、今までのシリーズ作品とは一味違ったものになっている。まさに”トライ”の名にふさわしい意欲的作品である。
新要素の重要性
対戦がメインであるスプラトゥーンシリーズは新規プレイヤーとシリーズ経験者との実力差をできるだけ縮めるためにも、シリーズを重ねるうえで多くのシステムの刷新をしていく必要がある。また、これは前作を遊んだプレイヤーにとっても新要素は魅力的なものになりえる。
現在進行形でスプラトゥーン2を楽しんでいるコアなプレイヤーにとってはあまり良い話ではないかもしれない。しかし、スプラトゥーン3はスプラトゥーン2の追加コンテンツであってはならない。
さいごに
新要素が少ないと感じるのは初代スプラトゥーンがあまりに斬新で衝撃的な作品だったからであろうか。
ただ、「スプラトゥーン”3”」と名を冠するならば、それなりの新しい要素が追加されることを願う。
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