自身がゲーム開発者でもあるSungrand StudiosのJerrel Dulay氏は、Switch2がSwitchと比べていかに強力な性能であるかを解説しています。
より複雑なシェーダーの使用
シェーダーとは、3Dモデルの陰影処理をするためのプログラムです。
新作マリオカート(以下マリオカート9)の映像見るに、高度なシェーダー処理が行われていることがわかります。
マリオが乗っている車体を見てみると、赤い車体部分の光の反射がリアルタイムに変化していることがわかります。

また、マリオの手袋がわずかに黄みがかっているのがわかるでしょうか。地面からの光がマリオの手や頬に反射しています。

物理ベースシェーダーはレンダリングコストが高く、Switchではフレームレートが低下してしまいます。しかし、Switch2では高度なシェーダーを使用しているにもかかわらず、フレームレートの低下は全くありません。
地面テクスチャの高解像度化
マリオカート8とマリオカート9の地面テクスチャを比較してみると、高解像度になっていることがわかります。


ミドルスペック以下のゲーミングPCにオープンワールドゲームに高解像度テクスチャMODを入れたことがある方ならわかると思いますが、地面のテクスチャを高解像度にすると相当な負荷がかかります。
地面のテクスチャは使用範囲が広大なため、高解像度にするほどパフォーマンスの低下の影響が大きいのです。
Switchはメモリ(RAM)が4GBしかありませんでしたが、Switchでは倍以上のメモリが搭載されているのでしょう。
Jerrel Dulay氏によると、12~16GBのメモリが搭載されていても驚きはないといいます。
ボリュームメトリックライティング
ボリューメトリックライティングとは、3Dグラフィックスで霧や光の束などを表現する技術です。
マリオカート8ではボリューメトリックライティングではなく、ブルームを使用して霧を表現していましたが、マリオカート9では負荷の大きいボリューメトリックライティングを使っています。
ボリューメトリックライティングを使用することで、3D空間に密度があるように見せることができます。
ブルーム:明るい部分をぼかし、霞がかかったような効果をもたらす画像処理のこと
オブジェクトの影
Switchでは、ゲームのパフォーマンスを維持するためにカメラから遠いオブジェクトの影は省略されていましたが、Switch2では遠くのオブジェクトの影がしっかりと表現されています。

さらに、影が高品質で描画されていることもわかります。
Switchでは影の表現が荒く、ジャギジャギになっていたことも多々ありました。
3Dモデル
Switchでは、主要でないキャラクターや遠い距離にいるキャラクターは荒い画質、かつ低いフレームレートで表現されていましたが、Switch2では背景にいるキャラクターたちもしっかりと表現されています。

なびいている旗を見ると、遠くのオブジェクトでもフレームレートがしっかり出ていることがわかります。
キャラクターモデル
比較的ポリゴン処理が得意だったSwitchからより強化され、Switch2ではキャラクターモデルがさらに滑らかに表現されています。


マリオカート8デラックスではキャラクターモデルにジャギーがありますが、マリオカート9ではジャギーが全くと言っていいほど見られません。
最初にマリオカート9の映像を見た際には、グラフィックに関してはSwitchと大して変わらないと思いましたが、こうして比較してみると性能が上がっていることがわかります。
Switch2は私たちが思っている以上のスペックを持っているハードなのかもしれません。

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