2025年5月8日に開催された「2025年3月期 任天堂決算説明会」にて、Switch2の通期販売予想は1,500万台と発表されました。
これは、2017年度の初代Switchの販売予想(1,000万台)の1.5倍にあたります。
任天堂 – 2025年3月 期決算発表説明会 決算説明資料(ノート付)2025.5.8
また、Switch2の出荷台数については任天堂からの正式な発表はないものの、匿名のアナリストによると2,000万台に達する見込みとのことです。
Bloomberg – Nintendo Shares Slide After Switch 2 Peek Yields Few Surprises
任天堂は販売予想台数を控えめに設定し、のちに上方修正する傾向があります。
このため、アナリストによる2,000万台出荷という予測は、実情に近いと考えられます。
例えば、初代Switchの場合、2017年4月27日時点では販売予想は1,000万台でしたが、同年10月30日には1,400万台へと上方修正されました。
最終的な2017年度の実売台数は1,779万台に達しています。
任天堂 – 2018年3月期 第2四半期決算説明会 2017.10.31
任天堂も予測できなかったSwitch2の人気
日本において、初代Switchは発売された2017年3月時点では、予約をしなくても店頭で比較的容易に購入できる状況でした。しかし、同年夏に『Splatoon2』が発売されてから販売数が急増し、そこから数か月間品薄状態が続きました。
一方、Switch2は発売前から非常に高い注目を集めており、マイニンテンドーストアで実施された第1回の販売抽選では、約220万人が応募するという圧倒的な人気を記録しました。
日本だけで約220万人という非常に多くの方に応募いただきました。ただ、これは私たちの事前の想定を大幅に上回っており、マイニンテンドーストアから6月5日にお届けできる「Nintendo Switch 2」本体の数量を大きく超えてしまっております。したがいまして大変残念なことに、明日4月24日の当選発表においては、相当数のお客様が当選しないことが想定されます。
(中略)
第2回抽選販売の数量を含めても、いただいたご応募すべてにお応えすることはできません。事前に準備をしていたにもかかわらず、みなさまのご期待にお応えできないことを深くお詫びいたします。
X – 任天堂株式会社
この発言からもわかるとおり、日本国内では需要が供給を大きく上回っており、品薄状態になることは避けられない状況です。
現在、各小売店でも予約受付が始まっていますが、多くの大手販売店では転売対策として抽選販売を実施しており、中には過去の購入実績などを条件とする店舗も少なくありません。
すでに抽選結果を発表している店舗もありますが、SNSでは「落選した」との投稿が相次いでおり、小売店でも高倍率であることがうかがえます。
「マイニンテンドーストアでの販売数が少なかったのは、小売店に多く回したためではないか」との噂もありましたが、実際には小売でも十分な在庫は確保されていないようです。
したがって、Switch2は発売直後から深刻な品薄状態となる可能性が非常に高いと考えられます。
生産体制の強化で品薄解消の可能性大
この大きな需要を受けて、任天堂はSwitch2の生産体制をさらに強化する方針を明らかにしています。
――日本国内でスイッチ2の予約抽選に当選する確率が低くなっている。供給体制についてどのように強化しているか。
(中略)
今後も相当数を生産・出荷していく計画を立てている。直近の需要を受け、さらに生産体制を強化するなどの取り組みを行っていく。販売店の協力も仰ぎながら、皆様のお手元に少しでも多くスイッチ2をお届けできるように努力を続けていく。
このように、任天堂は生産体制の強化を進めています。また、任天堂の古川社長は、Switch2の価格の高さを踏まえ、初動の売り上げを長期的に維持するのは容易ではないとの見解を示していることから、発売直後に在庫不足が生じたとしても、段階的に品薄状態が解消される可能性が高いのではないでしょうか。
Nintendo Switch 2 体験会でいただいたポジティブな感想や、マイニンテンドーストアでの抽選販売への応募状況は把握していますが、Nintendo Switch 2はNintendo Switch と比べてハードウェアの販売価格も高く、仮に発売日付近で勢いがあったとしても、その勢いを今年の年末商戦以降も長期的に継続させることは容易ではないと考えています。
- Switch:32,978円(旧型モデル)/37,980円(有機ELモデル)
- Switch2:49,980円(国内専用モデル)
発売直後には一時的な品薄が予想されますが、かつてSplatoon2発売時に起きた、初代Switchの深刻な在庫不足のような事態には至らないと見られます。
大手フリマサイトでのSwitch2出品を禁止
5/30追記:
任天堂はメルカリ,LINEヤフー,楽天グループと協力し、任天堂商品の不正な出品行為を防止することを発表しました。
メルカリ
- 悪質な詐欺行為等、利用規約等に抵触する可能性のある出品の削除
- 権利者の許諾なくWEBサイト等から商品画像を転載する出品(著作権侵害)の削除
- 高額商品の販売等における本人確認の実施
- Switch2本体の出品における『オークション機能』の利用停止
メルカリ – 「Nintendo Switch 2」の出品・購入について
Yahoo!オークション/Yahoo!フリマ
- 当面の間、Switch2本体の出品を禁止
Yahoo!オークション – 「Nintendo Switch 2」の出品禁止とガイドライン改定予定のお知らせ
Yahoo!フリマ – 「Nintendo Switch 2」の出品禁止とガイドライン改定予定のお知らせ
ラクマ
- 手元にない商品の出品禁止
- 発売日前の出品禁止
- 禁止行為または疑いのある出品を確認した場合の商品ページの削除
ラクマ – 「Nintendo Switch 2」関連の手元にない商品の出品について
メルカリ、Yahoo!オークションおよびYahoo!フリマは、当面の間Switch2本体の出品を禁止すると発表しました。一方で、ラクマでは残念ながら現時点で出品禁止が明記されていません。ラクマにも、メルカリやYahoo!に続いて早急に対応してもらいたいところです。
大手フリマサイトの対応は転売ヤーへのけん制となるか?
Yahoo!オークションやYahoo!フリマがSwitch2本体の出品自体を禁止したことで、一定の転売抑止効果が期待されます。しかし、フリマサイトの一部だけが出品を禁止していても、他のサイトや買い取り業者へと流れてしまうだけです。
このままでは、出品禁止を徹底しているYahoo!側が一方的に不利益を被る形になりかねません。任天堂との連携を発表しているラクマも、速やかに「出品禁止」を明文化すべきではないでしょうか。
転売ヤーだけではない “悪質業者”の存在
Yahoo!ショッピング、楽天、Amazonなどの大手ECサイトでは、Switch2本体が8万円前後で出品されているケースも見られます。こうした高額出品は転売ヤーだけでなく、割高で販売する悪質な業者によるものも含まれています。
これを受け、Yahoo!ショッピングでは「ご購入をご検討中のお客様におかれましては、市場の動向を注視いただき、冷静な行動をお取りいただきますよう、心よりお願い申し上げます。」との注意喚起がなされています。
6/5(木)に発売予定の「Nintendo Switch 2」について、商品の注目度や需要の高まりから、取引環境の混乱が予想されます。
任天堂株式会社の公式X(旧Twitter)の発表によれば、さらに生産体制を強化するなどの取り組みを行っているとのこと、
また、相当数を生産・出荷していく計画を立てているとのことです。ご購入をご検討中のお客様におかれましては、市場の動向を注視いただき、冷静な行動をお取りいただきますよう、心よりお願い申し上げます。
Yahoo!ショッピング – 【ご注意ください】「Nintendo Switch 2」について

Nintendo Switch 2(日本語・国内専用) マリオカート ワールド セット
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